2011年5月27日金曜日

あの日から一年

2010年5月27日



あの日のことは今でもはっきりと覚えている
むしろ、忘れることのほうが難しい

兄を失った日
それが1年前の今日。

あの日失った何かはとても大きな存在で、
それは今でもすぐそばにいるような気がして、
でも、もう二度と会うことはできなくて、
喧嘩もできないし、
一緒に遊ぶこともできないし、
笑って過ごすこともできない。

兄がいないという事実。

兄は夢叶わず、志半ばでこの世の生を終えてしまったけれど、
決して不幸せでは無かったと思う。
だが、やりたいことはまだまだたくさんあったはず。
悔しかったと思う。

自殺は自分だけが死ぬものではない。
残された最愛の家族の心も死ぬ。
友人の心に大きな傷跡を残す。

だけれど、残されたものたちは生き続けなければならない。
死んでいないし、まだ生きている以上は、その命を燃やし続けなければいけない。

生き続けなければいけないのなら
心を涙で曇らせたまま生きるより
力の限り命を振り絞って前を向いて生きたい

あの時、兄が選んだ行動は
彼自身の優しさがとらせた行動だと思う。
父と母そして私に、自分の病気で迷惑をかけることがいやだったのではないか?
兄がもっと自分のことを考えていたら、今でもそばにいたはず。
兄が優しすぎたから自分より、家族のことを優先してしまった。
そんな気がしてならない。

だからといって
兄のために とか
兄の分まで とか
兄の代わりに とかは違う気がする。

ただ精一杯生きよう
後悔だけはしないように
今ある、この命を大切に
顔を上げ、涙を拭いて、精一杯の笑顔で


兄の想いを胸に、自分らしく前を向いて生きていこう


それが兄と交わした、誰にも曲げることのできない約束。
兄が命を懸けてまで私に伝えてくれたこと。
大切にしようと思う。
家族と共に、命の物語を紡ごう。
きっと兄も望んでいるだろうから・・・。




優しかった兄
尊敬する両親
大切な妻と娘
そして兄の友人
私の大切な仲間たち
Twitterなどで励ましてくださった皆さん
力強い言葉を曲にのせて私を支えてくれた布袋寅泰氏
すべての皆さんに最大限の感謝を込めて。


2011年5月27日 得能浩二

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